四寺廻廊 ジジイのたわ言
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嫌いな方では無い飲み会。図々しくお店に入る。
本来、酒屋さんは酒を売るお店。お酒、ビールを買い求めては、家で飲む、それが当然と思っていた。 それが店内で飲む。
ワシにとっては初めての経験だ。
なにより、カウンターテーブルの下を開けると酒やつまみを温める処があるのには、 こんな仕掛けがと、チョイとビックリ。
そして、椅子の無い立ち飲み。今でこそ、お酒から、鮨、ステーキまで立ち食いは一般的であっても、 その当時は馬や牛でもあるまいに、立って飲み食いなど考えもしなかった。
[四寺廻廊]
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店内は殺風景でビールや日本酒のケースが壁際に積み上げられ、 中央の金網のケースに小袋入りのナッツ類がぶら下っている。
入口右手に黒いカウンターが備えられて居り、 壁には、お酒、ビールの木札が吊り下げられている。値段の付いていない木札だけが居酒屋の雰囲気を想像させる。
棚には一升瓶の酒、ウイスキー、その下には缶詰類が並べられている。
掃除が行き届いているのだろう小綺麗だ。
店内は、おっさんと同年代と思しき客たち数名と70代の店主の婆さんが不機嫌そうな顔してカウンターの中に居た。
勧められるままに日本酒を飲む。
すると高松は水が悪いけん、地元の酒はあかん。 やっぱ、灘だ、月桂冠だ、とメーカーの回し者の如くおっさんが力説する。
だいぶ酔いが回っている。
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[四寺廻廊] 2018.5.06