四寺廻廊 ジジイのたわ言
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「人生の青写真」と云う言葉があります。今では普通に使われ、一般に周知、認知されました。
青写真とは、建築図面、土木図面のの複写コピー紙そのものを云います。 それは、感光紙に気化したアンモニアを吹付け青色に発色させます。
そのため、その語原は施工前の段階での計画、プランなどを指し将来の計画の意味で使われます。 即ち、人生の将来設計、プランの意味でしょうか。
この業界でご飯を食べさせて頂いた物にとっては誇らしい言葉です。
しかし乍、現在この複写業を生業に生活できているのは果たして何社あるのでしょうか?。
地方のコピーサービス店は廃業、この流れは時間と共に都市部へと進む筈です。 ここ十数年前からのデジタル化の波を真面に受け、波に乗れず、かと言って新規に事業展開することも出来ずにいるのが今のこの業界です。
皮肉にもお客さんの将来のプランの作成をお手伝いしてきた複写業者が、自らの人生設計の「人生の青写真」は製作できなかったのです。
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この危機的状況を怠慢と言わずに何と言えばいいのでしょうか、、
この業界は、戦後復興の土木・建築の一翼を担う図面の複写コピーが創成です。
それは、ゼネコンと同じく戦後、高度成長期と同じく右肩上がりに業績が推移しました。 製造業種とはいえ、大手のメーカーよりコピー機を求めて、コピーサービスを生業として現在に至っていました。
しかし、不幸にも好景気が続いたことで、奢りが生まれ将来の展望も機械メーカーさん任せ。 自ら動こうとせず「アナログからデジタル」の掛け声だけで漫然と過ごして来たつけが今、このような状況になってしまいました。
残念ながら時代とともに淘汰された、生きたシーラカンスと成ってしまいました。
「人生の青写真」の言葉だけを残して。
2018.2.11.