四寺廻廊 ジジイのたわ言
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今年の寒さはいつなく寒い。雪は、若干多そうだが、いつになく気温が上がらない日が続いている。
年寄りが歳を感じるのは、寒さだ。
骨身に染みると云うのは疲労では無く、冷たい、寒さを指している言葉だと感じるほど体の芯まで寒い。 本当に早く暖かくなって欲しく、春が待ち遠しい。
その年寄りの楽しみの一つが「ふきのとう」を食する事だ。
この地方では通称バッキャといい、春を告げる田んぼの畔や土手に芽を出すお馴染みの春の山菜だ。
「ペッート。。。」吐き出す。
子供のころは親父が食するのを眺めながら、何故こんな不味いものを食べるのか不思議でならなかった。この苦みがいいんだ。大人の味だと、 よく笑われた。
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この歳になって、ようやくその味の苦みが、甘い、しょっぱい、酸っぱい、と感じる味の一つと楽しめる余裕がでてきたのだろうか。
それとも、歳と共に老廃物が体に溜まり、外へ出そうと灰汁の強いバッキャを体が欲しているのだろうかと思う。
そう言えばバッキャの天ぷら大好きと云う子、聞いたこと無いわな。
歳と共に溜まってしまった。人生の垢と老廃物の対外廃棄説、、、意外と正解だ。
花つけ、花咲け、バッキャよ芽でよ、
今年は特に春の訪れが待ち遠しい。
漢字で書くと蕗の薹(ふきのとう)と書くそうな。どうりで年寄りが好きな訳だな。
もう董の経ったジジイと同類だ。
[四寺廻廊] 2018.3.11